海外のバレエ団に就職できると、国によっては永住権を取得できたり、退職金や年金がもらえたりと、メリットもあります。
最近は日本人のダンサーも欧米やアジアのカンパニーでも認められる人が多くなってきたのはとっても嬉しいことですね。
ドイツはフランスと違って中央集権国家ではないので、所属するバレエ団の地方の法律によってビザの発給や労働許可証の取得、永住権の申請等が異なってきます。
ドイツの公的バレエ団の年金制度と永住権取得
いずれにしても公立のバレエ団に正規に契約された人だけが取得できる制度です。
正団員で契約できると、労働許可証が取得できます。労働許可証が手にはいるということは当然、税金や公的年金の支払いが強制的に求められます。
だいたい60か月以上=5年以上、労働許可があって年金を支払っていれば、「永住権」を申請できる権利があります。自治体によってはドイツ語の語学能力も必須になっている場合があります。
退団後日本に帰国する場合、支払った年金の払いも手続きも忘れないように。ドイツは税金が高いので、最高年齢で退職する40歳まで雇用されていれば、相当な年金額が溜まっています。
5年間バレエ団の本契約を更新さえできれば、ドイツの永住権や年金を取得できるわけだから、日本よりも第2の人生の始まりとしては随分いいですよね。
貯金に関しては年収に比例してます。
ソリスト級以上になれば生活も十分安定するし、サラリーも上がり年収も確保できます。
一流のダンサーともなれば年収1000万円ほどにはありますから。それに加えゲスト料やワークショップ、ガラに出演した場合はその都度高いギャラが発生するので実際は1000万円以上の年収になるので、将来や老後の貯金額も100万単位で年々増えていきます。
コールドであると、生活がギリギリにできるほどなので、貯金をしたとしても月1~2万もできればいいほうなのではないでしょうか。これでは老後を見据えた貯金までは不可能です。
フランスの公的バレエ団の年金制度と永住権取得
フランスはドイツと違って中央集権国家なので、パリに全てが集中してます。
つまり、パリ・オペラ座がフランスのバレエ団の中では頂点ということになります。
オペラ座で正団員になれれば、最低賃金は守られます。月20万程度ですが、パリに住むには一人暮らしはかなり難しいです。税金他、公的な社会保障料金を支払うと手取り12,3万円しか残りません。
フランス地方の公的なバレエ団は、パリよりお給料は下がりますが最低賃金は守られます。地方の生活はパリほど高くないので、生活はしやすいです。
パリも地方も契約の更新はドイツの主なバレエ団と同じ1年毎ですが、公的年金の支払いは義務付けられません。
公的年金といっても国民強制参加ではないので。あくまでも任意で加入するようになります。
フランス人側の意見としては、公的年金を支払っている人は少なく、民間の年金保険に加入している人が多いのが現状です。
ただし、日本人が労働許可証をもっていても加入できるかどうかは、やってみないと分からないというのが現状です。
貯金額に関してはドイツと同じ状況です。
ただしオペラ座のエトワールたちの年収は800万円ほどなので、ドイツよりは年収は下がります。
いずれにしても日本よりは年金制度に関しては海外のバレエ団のほうがまだ生活が保障されてますが、日本へ帰ってきた場合、バレエ歴しかないし、日本でプロとしてのバレエのキャリアがないので、日本のバレエ団への再就職は厳しいこともあります。
全く違う職につく場合、外国でのプロダンサーとしてのバレエ歴は使い物になりません。早いうちに日本に帰ってきてバイト等を通して再就職を目指すことも視野にいれたほうがベターです。
ダンサーも加入できる個人年金への加入は年齢が若く健康な体の内に!
また生命保険の「個人年金」は職業に関わらず月1万円から加入できる保険会社が多いので、毎月貯金と思って病歴のない健康な体の早い年齢から加入しておくこともぜひお勧めします。
銀行の利子よりも個人年金の利子の方が高くつくので、30歳から加入したとして65歳以降に毎月受け取る形で申し込むと、約600万円~1000万円ほどの個人年金が溜まるようになっている制度が多いです。
詳しくは生命会社の個人年金を参照してください。
コメント