新国立劇場バレエ団の給料とバレエダンサーの退団後の生活対策

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バレエでも、役者でも、劇団員でも、ギャラがもらえればいい方で、一か月のお給料なんてないと考えたほうが正しいです。

むしろレッスン料を支払って本番の公演のための体つくりや、リハをするのが日課です。さてここでは日本のバレエ団の大半が社会保障がなく一定のお給料も年俸も不定で生活費は他のアルバイトや副業から捻出している劣悪な生活レベルです。その中で比較的バレエだけに没頭できお給料の保障もある新国立劇場バレエ団の月給とその後の生活について考えてみました。

目次

新国立劇場劇場バレエ団の給料と問題点

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月に決まったお給料がでるのは新国立劇場バレエ団のばれダンサーたちにとっては日本ではかなり良い境遇です。

ただし組織が財団法人となってからバレリーナの月給や社会保障についても変化があり、財団法人となる前と比べやはり財政は厳しいようです。

新国立劇場バレエ団のバレエダンサーの月給

新国立劇場バレエ団のバレリーナには2つの契約があり、その契約によって生活保障の内容も変わっています。

企業に例えると

  • 正社員=契約ダンサー、
  • 日雇い派遣や請負=登録ダンサー

契約ダンサーは年間契約を更新することで毎月の月給が一定に支払われます。一番下のアーティスト(コールド)では月給15万円前後の給料といわれています。ただしここから社会保険料や住民税、所得税等が引かれるため、手元に残る金額はざっと12万円前後ではないかと予想されます。

個人情報もありますし、またこのようなバレエ関係者でない一般の方がさも知っているかのように書かれるいくつかの言葉もバレエ界では使われない言葉もありますし・・。

実家暮らししていると人によっては家賃も光熱費も支払ことなく実家もちで、食費と体のケア、お小遣いや人にとっては貯蓄等、自分1人にかける費用だけの収入が得らればいいため、月給が発給のOLより少なくても生活はできます。

新国立劇場バレエ団の月給支払いの違い

新国立劇場バレエ団の月給はバレエ団の立ち位置によっても月給の額は異なってきます。

プリンシパル、ファーストソリスト、ソリスト、ファーストアーティスト、アーティストによって月給は異なります。

また契約によっても月給が支払われるかどうかも異なってきます。

新国立劇場バレエ団はバレエ界の人なら周知の事実ですが、2つのバレリーナ契約があります。

契約ダンサーと登録ダンサー。

契約ダンサー登録ダンサー
月給制
公演がある日の日当等
出演時のみのギャラ

契約ダンサーは年度更新で一定の月給が支給されます。

登録ダンサーは公演に出演が決まったときだけのギャラになります。そのため登録ダンサーですが、公演に出演が決まらない場合は、当然ギャラも支払われないためバレエ団に所属しているのみでは生活費を得ることはできなくなります。

バレリーナの知名度や階級によっても公演に頻繁に出演依頼がある方もいらっしゃいます。

新国立劇場バレエ団の福利厚生

新国立劇場といえども日本のバレリーナの方たちの福利厚生については悪条件、もともと雇用条件には入っていない場合が大半です。

企業の場合、保有施設の使用、法律相談やメンタル相談他各種相談等が可能な状況もなく、海外の国公立のバレエ団のように専属のマッサージ師が雇われていて、予約制で劇場の中でマッサージが受けられる状況でもありません。

またトーシューズやバレエシューズ、タイツ他、消耗品が支給されることもなく、すべて実費での負担が課せられます。

新国立劇場バレエ団の人気な副業・アルバイト

新国立劇場バレエ団でプリンシパルやファーストソリストの男性バレエダンサーであれば、パドドゥや民間の発表会のゲストとしてかなりの収入を得られるため、月給よりもこういった副収入のほうが大きいといえます。

バレエダンサーによって異なりますが、ソリスト以上の男性ダンサーと限定すれば、年収は月給と合わせて650万~1000万円前後となります。

新国立劇場バレエ団に限ってではありませんが、バレエダンサーに人気な副業やアルバイトは次のとおりです。

  • バレエ教室、カルチャーセンター、オープンスタジオ、ジムの講師
  • バレエ教室の経営者兼先生
  • 発表会のゲスト出演(男性バレエダンサー)
  • 大人バレエのコンサートの出演(男性バレエダンサー)
  • ユーチューバー
  • ブログ収入
  • シフト制で時間に融通のつくアルバイト(飲食関係、コンビニ・スーパー、居酒屋、引っ越し屋他)

バレエユーチューバーは最近増えてきました。ヤマカイさんはそのトップになります。

発表会のゲスト出演や大人のバレエコンサート出演依頼は男性ダンサーに限られ、リハーサル10回前後を含め1度の舞台で20万円~30万円前後の出演料(ギャラ)になります。

またバレエに関するブログも増えてきています。アドセンス広告費で収入アップしているブロガーが多いです。

ごく一部の人を除いて、個人経営のバレエのお教室やコネクションでオープンクラスのバレエを教えたり、やはり新国立のバレエダンサーの人たちもバイトはしている人は少なくないですね。

私の友人は(もう新国立をとっくにやめましたが)、お教室のバレエを週に2回手伝っていて月2,3万円のお礼代を貰っていました。

コールドだったので当時のお給料が約15万円で、社会保険は保証されていないし、交通費等の諸費用も支払われていなかったので、そこから国民年金や健康保険、住民税を支払うと月10万円は残らない計算でした。

それでは一人暮らしもできないのが現状でした。

新国立劇場バレエ団の給料とバレエダンサーの退団後の生活対策まとめ

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好きだから続けられる職業ではありますけど、やはり限度がありますよ。いつまでもバイト程度の月収や、バレエ団が終わってからできる夜のバイトで夜中まで働いて収入をえる体力があるのは30歳前後ぐらいまででしょうね。

それ以降になると、このままバイト生活で生活費をまかなっていけるかの不安もあるし。40代、50代以降になって、同じくバイトの収入があるのか?そういう心配もでてきます。

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若い20代のうちに、踊ることを職業にして生活するだけでなく、30歳以降の自分を想定して、ピラティスやマッサージの資格をとる準備をし、複数の副業で生活を安定できるように準備しておきましょう。またネットをつかった副業であれば自宅で都合のつく時間に資産アップも可能です。

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