バレエダンサーのお給料や出演料に対する事実に基づいた真実はバレエ関係者の幹部の人たちでも話したがらない話題です。暗黙の了解というのか、関係者だけが知っていればいいといい風潮なのでしょうか・・。
でもバレリーナになりたい本人、それを支える両親にとっては本当にバレエダンサーで独り立ちができるのか、生活費が確保できるのか? 生活の保障はどうなのか? 一般家庭の人であるほど、子どもの将来のことが心配ですよね。
そういった意味でもある1つのチケットノルマと出演料について事実をここに記しておきます。
日本バレエ協会主催による2018年3月10日、11日2公演開催の「都民芸術フェスティバル」の「ライモンダ」参加者応募時のチケットノルマと出演料(ギャラ)の一部抜粋です。
(ネット公開されたのは2017年夏)
メンバーは主役級の人やソリストの方々はそうそうたるメンバー。新国立劇場のバレエ現役ダンサーや元ダンサー、元海外のバレエ団出身で現フリーの大物ダンサーの方、有名な都内のバレエ団の方々が出演される予定です。
日本国内のバレエダンサーのチケットのノルマとギャラの関係
上の図をみるとわかると思いますが、主役級になるほどチケットノルマは高くなってます。
またどの役も、ギャラはチケットノルマの1/3です。
例えば主役のライモンダとブリエンヌは、
一人当たりのチケットノルマが60万、ギャラが20万
ノルマのほうがギャラの3倍になってます?!
ギャラが入ったとしてもあとの40万円は自腹になってしまうということです。
バレエのチケットノルマの売り方とバレエ関係者のチケット買い手の心情
主役級やソリストの方々ノメンバーをみると、自分のバレエ教室をお持ちの方がも多数いらっしゃいますし、バレエ関係者のつながりもあるので、お教室の生徒さんにチケットを売りつけたりすることでチケットノルマの負担をゼロにしていくことができます。
実際にバレエ教室の生徒であれば人数が多いほどお教室の先生たちアシスタントさんたちのこういったバレエ協会の公演のたびにチケットを半ば強制的に買わなければならない雰囲気もありました・・。
見たいダンサーの踊りならいいのですが、ファンでもない人の公演を高いチケットを買って時間を無駄にしてまで見に行かなければならないのは子どもにとってもバレエを習っている両親にとっても負担は大きなものです。
また、こうやって公式に男性のバレエダンサーのチケットノルマも書いてありますが、
実際に私自身がバレエ協会の公演に参加しているセミプロ時代の時は、男性ダンサーのチケットノルマはありませんでした。
その代わりに女性のバレエダンサーからセミプロ、子役の人たちが彼らのチケットノルマ代を負担するようなシステムになっていました。
このバレエ協会が発表したチケットノルマとギャラについての記事は現在はネット上から消されています。
反響が大きすぎたのでしょうか?
何が原因なのかわかりませんが、こういった日本のバレエ界の経済的状況・事実をはっきりと公表することで、将来バレエダンサーになりたい人のための参考資料として活用できるし、国内のバレエ事情は実際にそれだけでは生活が不可能という現実を知るいい参考資料なだけに、事実をもみ消したことは残念です。
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