「同じギャンブルに見えるのに、なんで年齢が違うの?」という疑問、ごもっともです。ここが一番ややこしいところなんですが、実は法律の世界では、パチンコと競馬たちは「全く別の生き物」として扱われているんです。
パチンコは、法律上「ギャンブル」ではなく「遊技(遊び)」という扱いになっています。ゲームセンターの延長線上にあるけれど、景品交換ができる特殊な場所、という位置づけなんですね。
これを管轄しているのは警察庁で、「風俗営業(風営法)」というルールで縛られています。この法律では、ゲームセンターや麻雀店などを含めて「18歳未満の立ち入り禁止」というラインを引いているため、パチンコもそれに倣って18歳解禁となっているのです。
一方で、競馬や競輪などの公営競技は、国や地方自治体が主催する「賭博(とばく)」の特例です。こちらは経済産業省や農林水産省などが管轄していて、それぞれの専用の法律で「20歳未満はダメ」と決められています。
つまり、根っこにある法律の目的や管轄省庁が違うために、このような「2年のズレ」が生じているというわけです。
パチンコと公営競技の決定的な違い
- パチンコ:あくまで「遊技(遊び)」扱いのため18歳基準
- 公営競技:国が認めた「賭博」のため20歳基準
- パチンコは風営法、公営競技は各競技法で管理される
この「法律の縦割り」のせいで私たち利用者は混乱してしまうのですが、とりあえず「お店に入るパチンコは18歳(高校生不可)」「投票券を買うレース系は20歳」と覚えておけば間違いありません。
お酒やタバコと同様に健康や青少年育成の観点から年齢制限が設けられている背景がある
結局のところ、なぜ年齢制限があるのかといえば、やっぱり「若者を守るため」に尽きます。脳が発達途中にある10代のうちに強い刺激を受けるギャンブルに触れると、依存症になるリスクが大人よりも格段に高いと言われているんです。お酒やタバコが20歳からのまま維持されたのも、健康面への影響が大きいからですよね。
特にパチンコは、映像や音の演出が非常に派手で、脳を興奮させる仕組みが詰まっています。18歳で解禁されるとはいえ、「リスクがある場所」だという認識は持っておくべきでしょう。
初めてパチンコ店に行く前に知っておきたい身分証提示のルールと依存症のリスク
さて、もしお子さんが「卒業したらパチンコに行ってみたい」と言い出したとき、あるいは既に成人しているけれど心配なとき、親としてどんなアドバイスをすればいいのでしょうか。ここでは、現場でのリアルな注意点と、一番怖い「お金のトラブル」についてお話しします。
入店時に年齢確認を求められるため顔写真付きの身分証明書を必ず携帯する必要がある
最近のパチンコ店は、入店時のチェックが本当に厳しいです。特に若く見えるお客様に対しては、スタッフが積極的に声をかけて年齢確認を行います。このとき、「免許証」や「マイナンバーカード」などの【顔写真付き身分証明書】がないと、入店を断られるケースがほとんどです。
保険証などの写真がないものだと、「他人のものを借りてきたのでは?」と疑われてしまうんですね。せっかく18歳になっていても、証明できなければ門前払いです。「俺、老けて見られるから大丈夫」なんて過信は禁物。堂々と遊ぶためにも、身分証は必須アイテムだと伝えてあげてください。

ビギナーズラックで金銭感覚が狂う前に知っておくべきギャンブル依存症の怖さと対策
パチンコで一番怖いのは、負けることではありません。実は「最初に勝ってしまうこと」なんです。いわゆるビギナーズラックですね。たまたま数千円が数万円に化ける体験をしてしまうと、脳がその快感を強烈に記憶してしまいます。「働いて稼ぐのが馬鹿らしい」と感じてしまったら、そこが依存症への入り口です。
消費者庁のデータによると、パチンコをする人の多くは1回に使う金額が「1,000円〜1万円」程度ですが、中には1回で「10万円以上」使ってしまう人もいます。ここまで来ると、生活費に手を出したり、人にお金を借りてまで……という危険な状態です。若い人は特にお金がない分、深みにハマるスピードも速いので注意が必要です。
依存症にならないためのマイルール
- 「勝ったらラッキー」ではなく「遊ぶための入場料」と考える
- 財布には使う予定の金額(予算)だけを入れておく
- 負けた分を取り返そうとした時点で即帰宅する
「自分は大丈夫」と思っている人ほど危ないのがギャンブルです。のめり込んで自分をコントロールできなくなると、多重債務や犯罪に巻き込まれるリスクも出てきます。
生活費や借金をしてまでのめり込む前に「遊びの範囲」を決めて予算内で楽しむことが重要
最後に、お金に関する心構えについて、ある例え話をさせてください。 小さなお子さんが、買ったばかりのソフトクリームを誤って地面に落としてしまったとします。悲しいけれど、お店の人に「新しいのを無料でください」とは言えませんよね。
自分の不注意で落としたものは、もう戻ってこない。新しく食べたければ、またお金を払うしかない。これは理不尽なようですが、社会のルールです。
ギャンブルもこれと全く同じです。パチンコ台にお金を入れるということは、そのお金を「落としてしまうかもしれない」リスクを自ら背負うということ。
「負けたからお金を返して」は通用しませんし、負けた分を取り戻そうとお金を追加するのは、落ちたソフトクリームを拾おうとして、さらに新しいソフトクリームを落とすようなものです。
パチンコはあくまで「大人の遊び」です。生活を脅かさない、お小遣いの範囲内で楽しむ分には良い息抜きになるかもしれません。
でも、もしお子さんがデビューするなら、「失っても痛くない金額(捨て金)」の範囲だけで遊ぶこと、そして「熱くなったら負け」であることを、人生の先輩としてしっかり伝えてあげてくださいね。
まとめ:18歳高校生は「卒業後の4月1日」まで待つのが正解
長くなりましたが、今回のポイントをまとめます。
- 法律上、パチンコは18歳からOKだが、高校生は制服・私服問わず入店NGが基本。
- 卒業式が終わっても3月31日までは高校生扱い。トラブル回避のため4月1日を待とう。
- 競馬などの公営ギャンブルは、成人しても20歳になるまで絶対禁止。
- デビューするなら身分証を持って、予算を決めて「遊び」の範囲で楽しもう。
大人への階段を登る時期、少しの知識で避けられるトラブルがたくさんあります。ぜひこの記事を参考に、賢い「大人の遊び方」を見守ってあげてくださいね。

法律と「お店のルール」は別物であることを理解する
「法律で許されているなら、誰も文句は言えないはず」とお子さんが主張するかもしれませんが、そこには「店舗の管理権」という別の壁があります。
法律が最低ラインを定めているのに対し、お店側には「誰をお客さんとして招き入れるか」を決める権利があるんです。ほとんどのパチンコ店では、青少年の健全育成や地域とのトラブル防止の観点から、自主規制として「高校生の入店お断り」を掲げています。
つまり、18歳になって法律の壁をクリアしても、お店のドアの前にある「高校生禁止」という別の壁に阻まれることになるわけですね。
これは私たち親がレストランを選ぶのと同じ感覚です。お店側は、他のお客様の迷惑になる行為をする人や、お店の営業方針に合わない人を、たとえそれが法律違反でなくても断ることができます。
パチンコ店にとって、高校生は卒業間際であっても「警察の指導対象になり得るリスクの高い客層」と見なされてしまうのが実情です。もし近隣の学校から「あそこの店にうちの生徒がいた」というクレームが入れば、地域の信頼を失い、最悪の場合、行政指導の対象にもなりかねません。
だからこそ、多くのチェーン店では本社の方針として、アルバイトスタッフまで徹底して高校生の入店をチェックしているんですよ。
また、お子さんがもし身分を偽って入店できたとしても、店内で遊技中に学生服をうっかり見せてしまったり、友人に「高校生なのにすごいね」と話しかけられたりして、他の客やスタッフに通報されるリスクは常にあります。
一度ブラックリストに乗ってしまうと、しばらくその系列店全てで入店を断られてしまう可能性もありますから、メリットは何一つありません。ルールを破ってまで得るメリットがない、ということを冷静に伝えることが大切ですね。
さて、ここからは少し専門的な話になりますが、パチンコ店は「都道府県公安委員会」が営業許可を出しています。この公安委員会は警察の管轄下にありますから、警察の指導が入ると非常に重いのです。
例えば、深夜営業の禁止や、遊技機の不正改造防止など、厳しいルールが課せられています。高校生問題も例外ではありません。
警察は、パチンコ店が青少年の健全育成に努めているかを定期的にチェックしているため、お店側は常に緊張感を持って営業している、という背景を知っておくと、彼らがなぜ頑なに高校生を断るのかが理解できるはずです。
もし高校生がパチンコ店で補導されたらどうなる?
万が一、高校生が店員の目を盗んで遊技し、警察に見つかった場合はどうなるのでしょうか。実は、パチンコ自体をしたことによる「罪」で逮捕されるわけではありません。
しかし、「少年警察活動規則」というルールに基づき、「不良行為少年」として補導の対象になります。これは犯罪ではありませんが、警察から学校や保護者に連絡がいきます。
結果として、停学や謹慎といった学校処分を受けることになり、推薦入試や就職の内定取り消しといった、人生を左右する大きな代償を払うことになりかねません。「たかが遊び」で失うものが大きすぎるのです。
補導とは、少年が将来犯罪に走るのを防ぐために、警察が注意指導や保護を行う行為です。タバコやお酒を飲んでいた場合と同じ扱いになるのですが、パチンコの場合はさらに学校側が敏感に反応します。
なぜなら、パチンコは「金銭を伴う」行為だからです。学校側は、金銭トラブル、借金、友人との関係悪化など、様々なリスクを懸念して、非常に重い処分を下す傾向にあります。特に、大学の推薦入試を控えている高校3年生や、就職の内定をもらっている生徒が補導された場合、その後の人生計画に深刻な影響を与えることは避けられません。
補導された際の流れとしては、まず警察署に連れて行かれ、身元確認や行為の経緯について聴取を受けます。その後、必ず保護者が呼び出され、警察官から指導を受けることになります。
この警察の記録は学校にも共有されるため、隠し通すことはほぼ不可能です。冷静に考えてみてください。たった数時間遊ぶために、将来の選択肢を失うかもしれないリスクを負うことが、果たして割に合うでしょうか。
お子さんがもし「自分は運がいいから大丈夫」と考えているなら、「大人の社会のルールは、運ではなく法律と組織で動いている」という現実をしっかりと教えてあげることが、親の役目かもしれませんね。
このルールは、パチンコだけでなく、ゲームセンターやカラオケ店でも夜間に適用されることがあります。風営法が定める時間外にそういった施設に立ち入ることも、補導の対象になる可能性がありますので、18歳になって自由が増えたからこそ、法律やルールの「線引き」を正しく理解する重要性が高まるのです。

もし20歳未満が馬券を買ったら罰せられるのは誰?
ここで一つ、面白い(というと語弊がありますが)法律のトリビアをお話ししますね。実は競馬法では、20歳未満が馬券を買った場合、買った本人には罰則規定がないんです。えっ?と思いますよね。
「じゃあ買っても大丈夫なの?」と。
いいえ、そうではありません。実は罰則を受けるのは「売った側」や「頼まれて代わりに買った大人」なんです。法律には「年齢を知りながら販売したり、購入の相手方となった者は五十万円以下の罰金」と定められています。
つまり、先輩や親御さんが「お前の分も買ってやるよ」と安請け合いして未成年に代わって購入すると、その大人が犯罪者になってしまう可能性があるのです。本人だけでなく周りの大人を守るためにも、このルールは絶対です。
この罰則の仕組みは、法律が「青少年の保護」を目的としているためです。未熟な判断力を持つ若者ではなく、「ルールを知っている大人」に対して責任を負わせることで、未成年への販売や譲渡を強く抑制しようという狙いがあるわけです。
例えば、インターネットのオークションなどで「代わりに馬券を買ってあげる」といった書き込みを見かけることがありますが、これは非常に危険な行為です。
もしそれが20歳未満に対する行為だと判明した場合、軽い気持ちでしたことが刑事罰につながる可能性があります。家族や友人など、大切な人を罰則から守るためにも、公営ギャンブルの代行購入は絶対に避けるべきです。
また、競馬場やボートレース場などの施設に入ること自体は、保護者同伴であれば許可されることもありますが、これはあくまで「観戦」が目的です。投票券を買う行為(パチンコでいう遊技行為)は、厳しくチェックされます。
特に競馬場では、自動券売機だけでなく有人窓口でも年齢確認が行われることがありますので、20歳未満であることを隠して投票券を買うことは極めて難しいのが現状です。
なぜパチンコと公営ギャンブルで年齢制限に「2年の差」があるのか?
パチンコは18歳(風営法)、公営ギャンブルは20歳(各競技法)というこの「2年の差」は、私たち親世代が一番混乱する点ですよね。
この差は、単なる省庁の違いだけでなく、それぞれの産業が持つ「射幸性(一攫千金を狙う気持ち)」の度合いが法律でどう評価されているか、という背景もあります。
パチンコは、風営法によって一日の出玉や換金率に上限が定められており、「射幸性を抑制する」ための細かな規制があります。あくまで「健全な娯楽」として営業を許されている、という建前なんですね。
一方、公営競技は、もともと「国の財源確保」や「畜産振興」といった公共目的のために国が特別に認めた賭け事です。パチンコのように換金率の上限規制などはありませんから、理論上は「大金が動く」可能性がより高い構造になっています。
そのため、「より高いリスクを伴う」という判断から、飲酒・喫煙と同じく「20歳」というラインが維持されていると理解すると、納得しやすいのではないでしょうか。
公営競技が20歳制限を維持した理由
- 金銭的リスクが高く、射幸性が強いと判断されたため
- 依存症対策や青少年の健全育成の観点を重視したため
- 飲酒・喫煙の年齢維持と足並みを揃える必要があったため
内閣官房や消費者庁も、成年年齢引き下げの議論の際に、これらの公営ギャンブルの年齢をどうするかを慎重に検討しました。
その結果、「18歳での成人」と「20歳からのギャンブル」を切り離し、若い世代を過度な金銭的リスクから守る道を選んだ、というわけです。
この法的な経緯と違いを親子で知っておくことは、非常に有益だと思いますよ。
入店時に年齢確認を求められるため顔写真付きの身分証明書を必ず携帯する必要がある
最近のパチンコ店は、入店時のチェックが本当に厳しいです。特に若く見えるお客様に対しては、スタッフが積極的に声をかけて年齢確認を行います。
このとき、「運転免許証」や「マイナンバーカード」などの【顔写真付き身分証明書】がないと、入店を断られるケースがほとんどです。
「顔写真付き」を求められるのには理由があります。写真のない保険証や住民票の写しだけでは、他人から借りたものではないか、身分を偽っていないかを確認できないからです。
お店側は、法律違反のリスクを徹底的に排除したいと考えていますから、最も信頼性の高い証明書を提示できないと、「リスクのある客」と見なされてしまうのです。
もしお子さんが18歳になって初めてパチンコ店に行こうとしているなら、「身分証がないとせっかく行っても無駄になるよ」と事前に伝えてあげてください。
また、入店時に身分証を提示することは、自分がルールを守った上で遊んでいるという証明にもなりますから、お子さんの権利を守る意味でも重要な行動です。
最近では、パチンコ店への入店時に顔認証システムやカード会員登録を義務付けて、年齢確認を半自動化しているホールも増えています。テクノロジーが進むほど、ごまかしは効かなくなっているのが現状ですね。
ビギナーズラックで金銭感覚が狂う前に知っておくべきギャンブル依存症の怖さと対策
パチンコで一番怖いのは、負けることではありません。実は「最初に勝ってしまうこと」なんです。いわゆるビギナーズラックですね。たまたま数千円が数万円に化ける体験をしてしまうと、脳がその快感を強烈に記憶してしまいます。「働いて稼ぐのが馬鹿らしい」と感じてしまったら、そこが依存症への入り口です。
消費者庁のデータ(令和3年3月)によれば、ギャンブルをする人の多くは1回に使う金額が「1,000円〜1万円」程度ですが、一部には1回で「10万円以上」使ってしまう人もいます。
特に、依存症が重くなると、金銭感覚が完全に麻痺してしまいます。「10万円負けた。取り返すには20万円必要だ」と、どんどん大きな金額を賭けるようになり、気がつくと生活費に手を出したり、人にお金を借りてまでプレイする状態に陥るのです。
ここで重要なのは、依存症は「意志が弱いからなる」病気ではない、ということです。脳の報酬系という部分が、ギャンブルの刺激によって過剰に反応し、コントロールを失ってしまう病気なんです。
特に若い脳は刺激に弱く、すぐに依存しやすいと言われています。もしお子さんが一度でも「パチンコで勝ったお金が自分の給料よりも簡単に稼げた」という感覚を覚えてしまったら、それは黄色信号だと認識してください。
その感覚が強くなる前に、遊びは遊び、仕事は仕事、という「健全な線引き」を教えてあげることが、親の最後の砦になるかもしれません。
依存症対策として有効なのは、パチンコ店には「自己申告プログラム」というものがあることを知っておくことです。これは、自分の意志で「もう自分はパチンコができないようにしてください」と店に申し出て、入店を拒否してもらうシステムです。本当に困ったら、こうした第三者の力を借りる仕組みがあることも、知識として持っておくと安心ですよ。



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